定点司馬大先生白鳥の歌(2018年9月2日)

司馬遼太郎大先生の日本国・日本国民本質探求渾身エッセイの最終巻にして、絶筆原稿で未完のまま終わる・・・

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・・・ということは、司馬大先生の日本および日本人考も結論には至らず・・・いや、大先生は、そもそもこんな重要かつ難しいテーマに安易に結論を出そうとなんて思っていなかったに違いない。そして、これまでの随想の中に、司馬史観の根本とも言えるものが既に語り尽くされていたのではないでしょうか。さらに、本巻併録の随想集の中に、司馬大先生の人間観・国家観・歴史観を端的に表現された記述がありました。

「(国・社会・民族には多様さがあるという記述を受けて)・・・これもあたりまえのことだが、そういう多様さがありつつ、最後には「人間」という大きな均質性で締め括られる
ところが、この世のたのしさといっていい。
 さらにいえば、他国を知ろうとする場合、人間はみなおなじだ、という高貴な甘さがなければ決してわからないし、同時に、その甘さだけだと、みなまちがってしまう。このあたりも、人の世のたのしさである。」

・・・「高貴な甘さ」なんていう抑制の効いた渋みのある表現は、歴史の大海を一人小舟で渡り続けてきた大先生にしか思いつかない至極の逸品ですな。そして、たとえ過ちを犯しても、それすらも生きるおもしろさと見立てる達観。これこそ巨視的な大人の史観というものでしょうか。道は遥かに遠し。

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