定点休息の始まりの読書(2019年2月3日)

通常忙殺業務終了後、しばらく余韻忙殺業務も続いておりましたが、それも収束しつつあり、ようやく心身共に準備万端で読書を楽しめる状態になってまいりました。特に“身”の「眼」の部分ね。ちょっと疲れると、ショボショボするのよ、もはや。で、久々の藤沢王道周平大先生の王道短編連作集。まだまだ「宝の宝庫」ですね、藤沢大先生全集。

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・・・息子に家督を譲り、離れに起居する隠居の身となった三屋清左衛門は、日録を記すことを自らに課した。世間から隔てられた寂寥感、老いた身を襲う悔恨。しかし、藩の執政府は紛糾の渦中にあったのである・・・もう、この筋書きだけで、読みたくなるというものでしょう。ほぼ隠居みたいな人生を送ってきたから、ホンモノの隠居人生に自分を重ねることは無理ですが、老いた身を襲う悔恨・・・沁みるワケ。しかも、コレに大先生お得意の東北藩モノのサスペンスが組み合わさり、沁みると同時に、ストーリーを負う楽しみそのものも・・・どこまで奥が深いのでしょう、藤沢ワールド。450ページをあっという間に読了。今作では、(おそらく)藤沢先生の故郷を舞台にしたものと思われることもあり、「食」に関する描写が秀逸。随所でKOされました。主人公の行きつけの小料理屋での飲酒シーンがとにかくタマラン。曰く「清左衛門は、表通りの屋根のはずれに沈みかけている日に眼をやった。日が落ちるとにわかに空気が冷えて来る。そんな季節だった。蟹の味噌汁で、熱く燗した酒を飲んだらうまかろう」とか「(主人公が一緒に飲んでいた親友に向かって)『どうだ、豆腐汁でももらって、熱燗でももう少しやるか』」とか「(その小料理屋にて)肴は小鯛の塩焼きで、ほかに豆腐のあんかけ、山菜のこごみの味噌和え、賽の目に切った生揚げを一緒に煮た筍の味噌汁、山ごぼうの味噌漬けが膳にのっている」などなど。失神でしょ。味噌汁で熱燗・・・昇天です。そう言えば、以前埼玉の大宮のマイラブ居酒屋≪いづみや≫で、隣に座った見知らぬ大先輩の方が餃子と豚汁を肴に瓶ビールを美味そうに飲んでいるのを見て、感嘆(驚嘆)したことがあります。よし、オレも今度味噌汁を肴に熱燗を飲ってやるぜ。

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